これは以前、私のブログのひとつを使い、SEO対策のみで3位以内に食い込ませたキーワードです。
ただし、SXOを並行して意識するようになってからは、さらに多くの記事を1ページ目に表示させることが可能になりました。
SXOとSEOは何が違う?
SXOとは検索体験最適化(search experience optimization)の略です。端的に言うと、検索ユーザーを満足させることを意味しています。
SXOの対策ができているか否かは、ユーザーが知りたいと思って検索した問題が、あなたの記事で最後まで解決できるかどうかに掛かっています。
検索する時には大抵、上から順番にクリックしていきますよね。あるいは、特に気になったタイトルだけ選んで内容を確認するはずです。
ブロガーが目指すべきなのは、同一キーワードで再検索されない記事。ユーザーがあなたの記事で満足してブラウザから離脱する(他人のサイトを検索しなくて済む)記事です。
SXOには3つのポイントがあります。
それぞれの頭文字を取って、U-R-Aと呼ばれています。
Relevance(適合性):検索意図にマッチしたコンテンツか
Authority(権威性):誰が発信しているのか
ユーザーがネットで検索するのは暇つぶしのためではなく、情報を知るためです。
その目的と合致したコンテンツでなければ、記事の内容とは関係なく、読者にとって価値がないということになってしまうのです。
SEOだけではなぜ不十分なのか
あなたはSEOと言われると、どんなことを想像しますか。
一般的なSEO対策といえば、以下のようなものが挙げられますが……。
- タイトルにキーワードを入れる。
- 見出しを整える。
- 有益な記事を書く。
これらは、誰でも知っている初歩の初歩でしかありません。
SXOに手を出す以前にクリアするべき問題ですから、基本のSEO対策さえできていない記事が、検索1ページ目に来るなんていう奇跡はありえません。
SEOを考える中で、特に悩ましいのがブログ記事のタイトル決めではないでしょうか。
迷った時には、タイトルで読者に何をアピールすれば良いのか、おさえるべきポイントがわかっていると決めやすくなります。
fa-angle-double-rightクリック率を上げるためのブログタイトル・5つの注意点!
近ごろのブログ界隈には、副業収入を目的とした新規参戦者が増えています。また、クラウドソーシングの台頭もあり、ライターのレベルは軒並み上がっています。
Googleが最重要視する3つの評価基準であるE-A-Tを意識しているサイトも非常に多くなりました。
Authoritativeness(権威性)
Trustworthiness(信頼性)
誰もがE-A-Tを意識し始めている現状、気になる点がひとつあります。
その専門性は誰に対するアピールですか?
権威性はGoogleに認められるためですか?
誰の信頼を得ようとしていますか?
上位検索されている記事であっても、内容が間違っていたり情報が古くて使えない内容だったりすることはよくあります。
専門家を名乗り権威性をアピールしても、読者に信頼されない記事を書いてしまっては意味がありません。
SEOがサーチエンジンに対して上位表示を働きかける手法であるのに対し、SXOはユーザビリティに特化したアプローチです。
ブログ戦国時代とも言える今、どのブロガーもSEO対策として上記の施策を取り始めています。
だからこそ、小手先のSEOで勝負してもライバルに差をつけることはできません。
SEOで行き詰った時、あなたがやるべきことはSXOの徹底です。
すぐにできるSXO対策5選
SXOとは検索体験最適化ですから、検索しているユーザーにストレスを与えるような要因はひとつひとつ排除していく必要があります。
- 重たい
- 安全なサイトでない
- 見たい情報にすぐ飛べない
- 単純に読みにくい
- 内容に満足できない
以上の不満をゼロにしていきましょう。
読者が早々に離脱してしまう記事は、Googleからの評価が下がり、見る価値のない(!)サイトと評価されかねません。
あなたの大事なサイトを認めてもらうためにも、ここはしっかりと対策を取りましょう。
もちろん「読者の離脱を防ぐ」というのは、Googleからの評価以前に読者からの評価を気に掛けているのだという点は忘れないようにしてください。
注:この記事では、SEO・SXO双方に必要な「権威性」についての詳しい説明は除外します。大学教授や専門家でなくても、あなた自身の知識を活用すれば読者を納得させるだけの権威性は作れます。必ず、ご自分の実体験から記事を書いていきましょう。
1.「重たい」は致命的欠陥
ページを開くのに4秒以上かかると離脱率は大幅に上がり、40%を超えるユーザーが去ってしまうといいます。
ここはまず、離脱されない3秒以内の速度を目指しましょう。
サイトの重さは、主に以下の原因によります。
- 画像が重すぎる
- プラグインが多すぎる
- プラグイン同士が干渉している
画像データは圧縮しましょう。
私はOptimizilla(オプティミジラ)で画像を圧縮しています。
アプリなどをDLする必要もなく、画像をアップロードするだけで30~50%以下に圧縮できます。
元の画像によっては60%以上のデータを削減できることも多々あります。
無料で使用できますし、解像度も目視で確認できるような低下はありません。
Optimizillaの詳細な使い方については、下記の記事で解説しています。
fa-angle-double-right画像を綺麗に圧縮してサイトを高速化させよう
画像に対して遅延読み込みを設定すると、ストレスなくページが開くようになります。
“遅延”と言われると、遅いようなイメージがありますがそうではありません。
これはページの最下部など、開いた画面に入りきらない画像の読み込みを後回しにすることで表示速度を上げる機能です。
テーマによっては自動で読み込みを遅くしてくれる機能が付随しているものもあるので、ご自分のテーマが対応しているかチェックしてください。
対応しているテーマの場合、オプションを開いて遅延処理の項目にチェックを入れておきましょう。
非対応の場合は、Lazy Loadというプラグイン(BJ Lazy Loadなど、似ている名前のものが数種類あります。テーマとの相性の良し悪しがありますのでご注意ください)を使用することで解決します。
プラグインの入れすぎに注意
特に一部ブロガーからは必須とされているAll In One SEO Packは、超重量級のプラグインです。
どうしても必要という場合を除き、入れない方が動作が軽くなります。
賢威7
WING (AFFINGER5)
JIN
Cocoon
Diver
これらのテーマには最初からAll In One~の機能が標準装備されています(特にSANGOは、公式の見解として「非推奨」と明言しています)。
他のテーマでもSEO対策がされているものには導入しなくて良いのですが、心配な場合は発行元に問い合わせをするか、検索して必要性を確かめてください。
他にも、プラグイン同士が干渉することによって動作が重くなる可能性があります。
プラグインは便利なので、機能に惹かれてついついたくさん入れたくなりますが、被っている機能がないか見直して、できるだけ最小限にまとめておきましょう。
私はコードを書けないのでプラグインに頼りっぱなしですが、それでも10個程度に収めています。
自分のサイトの表示スピードは、PageSpeed Insightsを使って調べてください。
私のブログは最初77点でしたが、画像の圧縮とプラグインの厳選だけで90点台を取ることができました。
注意点は、PCとモバイルで速度は別々だということ。モバイルの方がシステム上確実に遅くなりますが、自分でコードを書き換える能力でもない限り、スマホで緑の点数を出すのは至難の業です。
とにかく軽量化!と思うと途端に見栄えが悪くなるのがモバイルの悲しいところ。実際に端末で開いてみて、読み込みが遅いと感じなければおそらく黄色の範囲内で収まっているはずなので、まずは赤点を取らないことを目標にしてください。
2.SSL化する(httpsで始まるサイト)
表示するサイトが、セキュリティ的に安全かどうかをGoogleは常に判断しています。
SSL化に対応したサイトは増えてきましたが、未だに導入していないサイトはブラウザの検索バーに「安全ではありません」という文字が表示されてしまうことがあります。
SSL化していないからといって全員がブラウザバックするとは限りませんし、大幅に検索順位が下がってしまうわけでもありません。
しかし、ユーザーからの信用度が下がることは間違いないわけです。特に、メールアドレスなど個人情報の入力が必要な場合などはちょっと怖いですよね。
SSL化するためにお金を払って何かのサービスを契約しなくてはならない……なんていうことはなく、レンタルサーバーの管理画面から簡単に設定できます。
まだであれば、早めにSSL化しておきましょう。
3.導線設計をする
あなたのサイトは、ユーザーが求める情報に簡単にアクセスできるようにする必要があります。
メニューバーをクリックしてもなかなか目的地にたどり着けないブログだとしたら……途中で読む気が失せてしまいますよね。
読みたい記事には、できる限り少ないクリック数で到達できることが理想です。
可能ならば3クリック以内に、ユーザーが読みたい記事にジャンプできるようにするのが離脱を防ぐ秘訣です。
4.検索意図を満たす
検索意図とは、ユーザーが検索したキーワードに付随する「答え」です。
強いキーワード(ビッグワード)は検索回数が多いですが競合も多いので、複合キーワードを狙いたいところです。
たとえば、クリスマスケーキの作り方について記事を書くなら「クリスマス ケーキ レシピ 初心者」など、キーワードを3つ~4つ程度入れることによってその記事を読みたいユーザーにアプローチできます。
「クリスマス」という検索数の多いビッグキーワードでヒットを狙うのは、よほど強いブログでなければ難しいでしょう。
また、大前提として、一語のみでは読者の検索意図がわかりません。
ユーザーは、もしかするとクリスマスに食べる市販のケーキのおすすめを知りたいのかもしれませんよね。
他にも、クリスマスのディナーはどこのレストランで…と思っている人や、クリスマスプレゼントを探しているユーザーもいます。
検索意図を考える上で大切なのは、読者が本当に目的を達成できるかどうかです。
たとえば、部屋の片づけが苦手なユーザーに「物を減らして、散らかる前に定期的に片づけましょう」などと書いても読者は感動しません。
誰でも知っている当たり前の情報は、検索するまでもないからです。
つまり、部屋を片付けたいユーザーが「これは!」と思うような記事内容が必要になるということです。
読んだ人がぜひ実行してみたいと思う記事でなければ、残念ながらその記事には読む意味が、そして価値がありません。
5.読みやすい記事を書く
「読みやすい」とは、文章の書き方のことではなく(もちろん読みやすい文章が書ければそれに越したことはありません)記事の見た目のことを意味しています。
どれだけ有益な内容であっても、読みにくい記事をわざわざ読んでくれるようなボランティア精神のある読者はいないと考えてください。
たとえば、文字だけでギッシリ埋まった記事は読んでいて疲れてしまいます。改行を適度に使い、一度書いた記事はスマホで見て確認するくせをつけましょう。
箇条書きや吹き出し、表を使うと目を引きますし、わかりやすくもなります。また、画像やイラストなどで箸休めをするのも効果的です。
特に今はスマホユーザーが半分以上を占めていますので、スマホで見た時にストレスのない記事になっているかどうかは必ず確認してください。
あなたの記事は読み飛ばされます
どれだけ良い内容であっても、一字一句飛ばさずに読んでくれるのは文字を読むのが好きなユーザーだけ。……いいえ、そのようなユーザーでも忙しければ確実に読み飛ばします。
悲しい事実ですが、読み飛ばされない記事を書くのは不可能です。
不可能だからこそ、ユーザーの目線を止めることを心がけてください。
彼らは記事を読み飛ばしながらも、気になる箇所を見つけると視点が止まります。つまり、読み飛ばされている記事の途中から読んだとしても理解できるように書くことが重要です。
見出しや箇条書きを駆使して、読ませたい部分で目を止めさせましょう。
まとめ
SXOは、SEOと比較してかなり後(2016年頃)から知られるようになってきた考え方です。
よって、対策を気にしていないサイトも散見されますが、彼らがこれからの時代を生き抜くことはできないでしょう。
Googleに評価されることを考える前に、今すぐSXOから徹底することを考えてください。
そうすれば、つられて引き上げられるようにSEOの評価も上がります。
- 読み込みが軽い
- セキュリティ対策をしている
- 見たい情報をすぐ読める
- 読みやすい
- 内容に満足できる
以上の点に気を付ければ、読者ファーストの記事を書くことができます。
SEO対策どまりで伸び悩んでいるライバルに差をつけたいなら、今やるしかありません。
SXOとはユーザーに対するホスピタリティ精神です。
あなたのブログがユーザーにとって有益かつ、何度も訪れてもらえるようになることで、検索エンジンからの正しい評価を得られますように。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。