どれがいいのか選べないよ…
パーマリンクとはウェブページの各記事それぞれに割り当てられた個別のURLのことを指します。
この記事であれば、
httpsから始まってparmalinkで終わる、全部の文字列をパーマリンクと呼びます。
青い下線部分がドメインで、赤枠内をスラッグと呼び、スラッグ部分がその記事固有のしるしになります。
ドメインは変更できるものではありませんので、パーマリンクの設定=スラッグを設定するということになります。
スラッグのことをパーマリンクと混同してしまっている人が多いのですが、
スラッグは、共同住宅(ウェブサイト)の中の部屋番号のようなものと考えればわかりやすいです。
宛先に「101号室」と書いただけでは郵便物は届きませんね。
つまり、その建物の住所を含め、
東京都千代田区永田町1丁目7-1-101(住所は国会議事堂です)
ここまで記載して初めて、個別の記事の住所(パーマリンク)になるということです。
Contents
ワードプレスでGoogle推奨のパーマリンクの付け方
グーグルは、「簡潔で、意味を理解できる単語で構成された」スラッグを用いたパーマリンクを推奨しています。
サイトの URL 構造はできる限りシンプルにします。論理的かつ人間が理解できる方法で(可能な場合は ID ではなく意味のある単語を使用して)URL を構成できるよう、コンテンツを分類します。
過度に複雑な URL は、サイト上の同じまたは同様のコンテンツを表す多数の URL を不必要に作成し、クロールの際に問題が生じることがあります。その結果、Googlebot で必要以上に帯域幅を消費したり、サイトのすべてのコンテンツをインデックスに登録できないことがあります。
文中に「できる限り」とか「可能な場合は」という言葉があるように、絶対に守らないといけないルールではないのですが、
特に難しいことでもありませんし、検索エンジンが推奨しているやり方なので、素直に従いましょう。
パーマリンクは日本語と英語のどちらが推奨される?
昔は日本語をURLにすることができなかったのですが、2000年頃から徐々にネットの規格が変わり、ドメインやパーマリンクなどに日本語を使えるようになりました。
大手企業でいうと、Amazonなどは日本語のURLを積極的に取り入れています。
それでは結局、私たちが使うべきなのは日本語でしょうか、それとも英語(アルファベット)なのでしょうか?
ネットを見ても、
- どちらでもいい
- 日本語でいい
- いや、英語がいい
と意見がバラバラなので、迷ってしまうかもしれません。
結論から言うと
・SNSに自分のサイトの記事をアップするつもりはない
・不具合があっても構わないし、何かあっても自分で対応できる
という人は日本語でも大丈夫です。
・サイトにできるだけ負荷を掛けたくない
・SNSに投稿するかまだ決めていない
という人は英語にしておきましょう。
ちなみにグーグルのえらい人、ジョン・ミューラー氏は、「ウェブサイトのURLはサイトマスターの自国語と同じ言語になった方が見た人には分かりやすい」と発言しているので、
将来的には「日本人なら日本語のスラッグを」という流れになる可能性は皆無ではないでしょう。
2020年7月現在、SEO的な解釈としては日本語でも英語でもどちらでもよく、サイトの検索順位にも影響を与えないとされています。
「20200101」
「0101」
「1234」
など数字のみのスラッグにするやり方もありますが、重複を避けるため末尾に「0101-2」のような枝葉番号が勝手についてしまうことがあります。
また、スラッグが4桁の数字だと、月別アーカイブ記事とかぶってしまい表示されないケースも存在します(つまり、1234と設定した場合、西暦1234年の記事一覧が存在しないので404エラーになる)。
これを解決する対処法もあるのですが、そこまで数字のスラッグにこだわりたいという明確な意図がない限りはおすすめしません。
話を英語VS日本語に戻します。
日本語のメリットとしては
- 見た瞬間に何が書いてあるのか分かりやすい
- タイトルを英語変換しなくて済むので楽
それなら日本語にした方が良いのでは…とも思えるところですが、現時点では
英語でスラッグを設定した方が無難です。 |
日本語でパーマリンクを設定すると、いくつかのデメリットがありますが、それが英語であれば、記事の内容に見合った適切な英単語を選ぶ手間以外のデメリットがないからです。
日本語のパーマリンクには不具合が発生する可能性あり
日本語のURLは、誰がどんな環境で見ても正しく表示できるわけではありません。
ブラウザが読み込んでいる文字コード設定や、使用しているOSによっては表示できなかったり、最悪の場合、URLだけでなくページそのものが空白になってしまうこともあります。
大多数が見られたとしても一部の人には見られないページになってしまうのは好ましくないでしょう。
また、日本語の文字列を、半角英数字+記号に変換してURLとして認識させるために「エンコード」(逆に、変換された文字列を日本語に戻すのはデコード)が行われるのですが、
私たちがよく利用するツイッターやフェイスブックなどのSNSはそれができません。
たとえば「日本語パーマリンク」という言葉をエンコードすると、
という長い意味不明な文字列になってしまいます。
そうなると、文字制限のあるSNSには投稿できませんし、もし可能であったとしても怪しいサイトに飛ばされそうな気がしてクリックするのがためらわれます。
つまり、SNS上で自サイトを宣伝できないか、できたとしても効果が出にくいという結果になります。
また、日本語の含まれたURLを使用すると、リダイレクトする際に不具合が発生することもあります。
※リダイレクトとは、サイトの引っ越しを行った時に旧サイトから新サイトを表示させたり、公開したくない古い記事を新しい記事に差し替えるなどの仕組みです。 |
この問題を回避するために「All in One SEO Pack」というプラグインを入れると良いという話もあるのですが、このプラグインは重いことで有名なので、本当に必要な人だけ導入すれば良いと思います。
ちなみに公開された当初、「All in One~」は誰もがおすすめする必須プラグインでしたが、今はワードプレスのテーマの多くが、このプラグインを搭載する必要のないほどの機能を標準装備しています。
実際にパーマリンクを変更する方法
ワードプレスには、最新型のエディター、グーテンベルクと
旧式のクラシックエディターがあります。
まずはグーテンベルク(ブロックエディター)での記事編集画面でパーマリンクを変更する方法をご紹介します。
- タイトルの右上の「編集」をクリックする方法
- 画面右にあるステータスメニュー内にあるパーマリンクの項目内に表示されている「パーマリンク」を編集する方法
次はクラシックエディターでのパーマリンク変更方法をご紹介します。
パーマリンクを英語にする際に気をつけること
SEO対策のためには、と言えるほどの大きな優位性はありませんが、ユーザビリティ(利便性)を考えると、記事の内容が伝わる言葉を選んだ方が良いでしょう。
たとえば、この記事ではパーマリンクについて書いているので
wordpress-permalinkというスラッグにしています。
「pa-marinku」
「burogu」
「taitoru-tsukekata」
上からパーマリンク、ブログ、タイトル付け方です。
私は英語の方がしっくりくるのでローマ字読みは使わないのですが、どちらを選んでもプラスにもマイナスにも働かないので好きな方を選びましょう。
で、スラッグはどうするの?
nekonosukinatabemono10senかな?
「猫の好きな食べ物10選」をそのままローマ字変換すると非常に長くなってしまいますので、この場合は
「neko-esa-10」にするなど、余計な言葉を省いたほうがスッキリします。
英語なら「cat-food-10」とか、「cat-love-food-top10」ですね。
単語と単語の間にはハイフンを挟むと分かりやすくなります。
そういう記号は使えないね…
アルファベットの他に使用できる記号は、ハイフンとアンダーバー(アンダースコア)ですが、どちらを使っても構わないと、前述したグーグルの人は言っています。
しかし公式には
URL では区切り記号を使うと効果的です。http://www.example.com/green-dress.html という URL の方が、http://www.example.com/greendress.html という URL よりずっとわかりやすくなります。URL にはアンダースコア(_)ではなくハイフン(-)を使用することをおすすめします。
とあります。
一体どっちなんだと思ってしまいますが、グーグルはSEOに関して「絶対にこうでなければダメ」という答えをしたがりません。
そう考えると、ヘルプページで明確におすすめされているハイフンを使う方が、余計な心配をしなくて済むでしょう。
ただし、今現在アンダーバーを使っている人はそのままで大丈夫です。
理由は後述しますが、いちいちハイフンに変える意味はありません。
- スラッグはできるだけ短く
- ローマ字(英語)で
- つなぎ目ではハイフンを使用
以上の点に気を付ければ、パーマリンクの設定は完了です。
パーマリンクにまつわるその他の注意点
以後は、パーマリンクについて最後の注意点を挙げます。
プログラムの知識をある程度持つ中級者以上であれば楽にクリアできる問題かもしれませんが、初心者~中級者未満の方にとってはなかなか面倒くさいお話しになります。
パーマリンクにカテゴリは入れない
パーマリンクにカテゴリを含めることを推奨している人は、上級者を中心に数多く存在しています。
ワードプレスの有名な有料テーマである「賢威」も、デフォルトではそのように設定されています。
SEO的な効果が高いからとか、ユーザビリティの向上に役立つからとか言われていますが実際はそうでもないのが現状です。
パーマリンクにカテゴリ名が入っていないと検索上位に来ないということはありません。
強いて言うなら
https://sample.net/osusume-omiyage/
(カテゴリなし)
https://sample.net/osaka/osusume-omiyage/
(カテゴリあり)
大阪のお土産を検索した人が、上記のふたつを比較した場合、パーマリンクに「大阪」というカテゴリが入っている方をクリックする可能性が高いかもしれない、くらいの影響です。
私としては、パーマリンクにカテゴリを含めないことによるデメリットは全く感じていません。
検索結果がクリックされるか否かで重要なのは、パーマリンクではなく記事タイトルですから。
カテゴリを変更するつもりが一切ないと言い切れる場合、問題はありません。
しかしそうではない場合、後になってカテゴリ変更をしたいと思った時、すべてのパーマリンクが変更されてしまいます。
そうなると、今ある記事は新規の記事という扱いになり、それまでの内部リンク・外部リンク共に無効になります。
そして、「ページを表示できません」という無情な404ページが出てくるのです…。
内部リンクに関しては、いちいちすべての記事を手作業で直していかなくてはなりません。
そして外部から貼られたリンクも無効、今までのアクセスカウントもゼロ、グーグルから得ていた記事の評価も下がるという悪夢のような展開になります。
これを阻止するためには何ができるでしょうか。
住所を変更したときに転送届けを出すように、.htaccessにページの転送を記載してアップロードすると、301リダイレクトができます(別のページに自動転送する方法)。
そんな時は、プラグインを使うことで簡単に転送することが可能です。
しかし、便利だからといってどんどんプラグインを入れていくと、処理速度が遅くなりサーバーに余計な負荷をかけることになります。
また、カテゴリ変更によりパーマリンクが変更された場合、これまでSNSでシェアされた回数もゼロに戻るのですが、こればかりはリダイレクトをしても元には戻りません。
一度決めたパーマリンクは変更しない
- 日本語のパーマリンクにしてみたけど、やっぱり英語に直したい
- スラッグの英語をタイプミスしてしまったので訂正したい
あなたが、リダイレクトを簡単にできる場合は問題ありませんが、そうでなければ変えたいと思った時にできるだけ早く変更してください。
アップした直後など、アクセス数が集まっていない、被リンクも発生していない状態ならノーダメージで変更できますが、ある程度時間が経ってしまった後ではもう、
- リダイレクトする
- グーグルからの評価などがリセットされることはあきらめて、新規記事だと思って割り切る
以外に対処法がありません。
文字のつなぎに使ったアンダーバーをハイフンに直す必要がないと言ったのは、手間をかけて差し替えても、正直何のメリットもないからです。
変更するのはリダイレクトを覚えてからでも遅くはないですし、いっそそのままにしておくのも解決法のひとつと言えるでしょう。
まとめ
パーマリンクに関し、こうでなければいけないというルールはありません。
しかし多くの人が「こうあるべき」という提案をしているのは、その人が自分のサイトを運営しながら考えた最善の結果なのでしょう。
というわけで私としては、利便性の良さ・バグの回避・後々面倒なことにならないという点から
アルファベットのスラッグを用いたパーマリンク |
をおすすめします。